Unity 2018.3 + HDRP でデスクトップマスコット検証
Unity で最近ホットな新機能(Preview だが)High Definition Render Pipeline (HDRP) の検証として「デスクトップマスコットを高品質なレンダリングで作成できるのか?」をやってみました。
使用アセット
手順
備忘録的な感じです。
- 2018.3 で新規にプロジェクト作成
- Desktop Mascot の準備
- [Project Settings][Player] で [Scripting Runtime Version] を [.Net 3.5~] に設定する(要再起動)
- HDRP 等の準備
- [Package Manager] で [High Definition RP] をインストール(見えない場合は [Advanced] から [Show preview packages] を選択して有効にする)
- [Post Processing] をインストール
- [Project Settings][Graphics] に HDRenderPipelineAsset を新規作成して割り当てる(この時点で既存の Shader は全滅して世界はピンク一色になりますw)
- [Project Settings][Player] の [Color Space] を [Linear] に設定する
- Scene に[Scene Settings] を 追加([Hierarchy] [Create][Render][Scene Settings])
- 適当に設定
- 肌に Subsurface Scattering を適用
- Diffusion Profile Settings Asset を作成
- Skin 用 Profile を追加
- HDRenderPipelineAsset の [Diffusion Profile Settings] に追加
- Material の [Material Type] から [Subsurface Scattering] を選択
- [Inputs] の [Diffusion profile] に作成した Skin Profile を選択
- Diffusion Profile Settings Asset を作成
- Material の再設定
- 従来の Standard 以外のシェーダーは自動コンバートできないので手動でマテリアルを再設定する(これが一番面倒で時間がかかる…)
- Desktop Mascot の修正
- なぜか?カメラが上下反転してしまうので Script を修正して反転をさらに反転させる(左右も反転しているが Projection Matrix による修正が効かないので今回は保留)
- Post Processing の設定
- Volume コンポーネント追加
- Layer を設定
- 好みの Effect 追加
- Main Camera に Layer コンポーネント追加
- Layer を指定
- Volume コンポーネント追加
問題点
Desktop Mascot は .NET 2.0 のアセンブリを参照しているため、最新の .NET 4.x 系では使用できません。Editor のランタイムを .NET 3.5 に落とせば一応利用可能です。(将来的には .NET 3.5 はサポート外になるでしょうから作者さんが対応してくれればよいのですが…)
(修正 3/24)2019/03/13 Version 2.0.1 にて、Unity 2018.3 への対応が入りましたので、デフォルトの .NET 4.x で使用できるようになりました。
カメラが上下左右反転してまう現象が発生しました。とりあえず今回は HDRP で表示できるかが検証内容なので最低限の修正でそれっぽく見せました。
結果
反転修正後です。 Post Processing で Bloom やら Color Grading のエフェクトを効かしています(ちょっと過剰気味にエフェクト効かしています)。直接光は弱めに影を作る程度で基本 HDRI でやんわり光と影を作っています。
ユニティちゃん
ユニティちゃんシェーダーは HDRP では使用不能なので全部 HDRP 用の Lit に置き換えています。 隣の以前作成したマスコットと比べると質感がまるで違うのがわかると思います。
通常のユニティちゃんシェーダー
私は縁取り有のアニメっぽいシェーダーよりもフィギュアっぽいシェーダーの方が好きなのでこれで結構満足です。 何よりテクスチャに影が描かれている時点で HDRP 向けのコンテンツでは無いですね。 肌や顔のテクスチャの影だけは許せなかったので基本色で塗りつぶしています。
Project Diva も F より FT の方が断然好きです。
(左:Project Diva F、右:Future Tone)
ローアングルおじさん。
フィギュアっぽいキャラ
ついでにフィギュアっぽいリアルなキャラでも試してみました。尻尾とツインテに Dynamic Bone を入れています。
HDRP いいですね~ 以前はこの質感は努力しまくらないと出なかった… これなら Unreal にも引けを取らないですね。この解像度で静止画では違いは分かりづらいかもしれません。
Unreal Engine 4.20 で試したときの画像です。 肌だけでやめましたが、やはり綺麗ですね~。 面倒な手順を一切踏まずこの質感をはるか前から実現しているのですから凄いです。
結果として問題無しは言えなかったけど今のところは実現できそうです。今回の様な単純な構成では、色々過去の資産が使えなくなる HDRP でも実現できることがわかりました。また、標準の Lit シェーダーが秀逸で今まで面倒だった髪の毛の透明化と2面化とかデフォルトでできますし、透明時の優先度やらデフォルトではおかしな表示になっていた問題もある程度解決できるようです。
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